ブラックリストというリストは存在しない
消費者金融などの金融機関で支払いが遅れると、ブラックリストに載ってしまうという噂を聞いたことがあると思います。ブラックリストと言うと、借金の返済が遅延している要注意人物の一覧が記載された名簿のようなものを想像してしまいがちです。
しかし、実際にはそういったリストを指して、ブラックリストと呼んでいるわけではありません。それでは、ブラックリストとは何なのでしょうか。
私たちが住宅ローンを組んだり、銀行から融資を受けたり、消費者金融からキャッシングしたりすると、これらの情報は、個人信用情報に記録されます。期日内にきちんと返済し、滞りなく完済した場合、何も問題は起こりません。
しかし、債務者側の返済が遅れたり、自己破産などの法的整理を行ったりした場合には、その旨が信用情報に特記事項と記録されます。これは俗に「ブラック情報」と呼ばれるものです。
つまり、ブラックとは個人信用情報機関に事故登録がされたことを言います。信用情報機関が保有しているのは、客観的な取引事実を表す信用情報です。支払いが遅れたことなど、その内容が事実として反映されているのです。
結論を申し上げると、ブラックリストというリストは存在しません。
しかし、信用情報機関に登録された事故情報の有無が確認され、新たな貸出を拒否された場合、借金申込者から見れば自分が「ブラックリスト」に掲載されてしまった印象を与えます。
ですので、信用情報機関に事故情報が登録されている状況を「ブラックリスト」、「ブラックリストに載る」というように表現されることが多いです。